この秋に出版予定だった本
私が体調を崩して39度以上の熱を出したり、その後も、ずっとなかなか体調が戻らず、寝たり起きたりの生活で秋を迎えてしまった。
その間、絵師さんへの依頼も一時停止していたり、なかなか思うように進まない。
依頼する予定の絵の枚数が多いが、一気に依頼できるほどの余裕もないので、毎月、ポツポツと依頼している。
挿絵についての考え方として
電子書籍を扱っているサイトを見ると(Amazonや楽天も含め)、紙の本ですでに著名だったりする人のものは別としても、どうも、コミックの表紙のような絵の小説が多い。
これは、今時の時流でもあるだろうし、また、今後はこういうアニメ風、コミック風の絵が、「絵の主流」となっていくのかもしれない。
それは、ひとそれぞれの考え方でもあるし、私自身も著作物の内容によって是であり否である。だから、その是か否かは、ケースバイケースだと思っている。
イラストは必要か?
「はたして、イラストをそんなに入れる必要があるのだろうか」
と、考えて迷いながら、絵師さんに発注している。
絵師さんが、変わるたびに、少しずつタッチが変わる。
なるべく、前任の絵師さんに似せた絵を描いてくれる人をお願いするのだが、やはり同じにはいかないところもある。優劣の話ではないけど、微妙に変わってくると、その画枠内の空気・温度、そこから見えてくる、その場面の後先のストーリーまで、温度が変わってくるのだ。
友人が言う。
「絵はいらないよ。邪魔」
「文字から、色や景色を想像できない小説なんてだめよ」
「読む人が、それを想像するから、より一層、物語の世界観にハマるんだから」
「絵を見なきゃ、想像できない文章なんてだめ、絵に頼らないで」これは、大学で助教授している私の学生時代からの親友の考え方。
私たちの世代は、どちらかというと、この友人の意見に近い人のほうが多いかもしれない。私の書いたものなど、若い人は読まないだろうし、イラストはいらないのだろうか。
もう、ずっと悩んでいる。
別の小説を先に出版しようか……。
別の小説を先に出版しようかとも考えている。
あまりにも「色が付き過ぎる」「バイアスがかかりすぎる」そんな可能性のあるストーリーなので、最初に出すのは、このポップな物語にしようかとか。
気にし過ぎだろうか。
こういうバイアスは、常日頃から、何十年も、「白い目」あるいは、「絶対こうなはずという思い込みレッテル」というバイアスをかけられてきた身にとって、やはり、いささか慎重になるものだ。
先に出版しようかと考えている作品の挿絵も依頼中。
※上の理髪店のサインポールは、私が絵師さんに渡すために描いた下手な絵の一部。床屋の話。
こちらは、ある程度、誰にでも受け入れられそうな内容なので、イラストも若い女性の絵師さんで、素敵なイラストになっている。ポップな色使い。
この作品を先に、公開しようかとも考えている。
とはいえ、2冊目になっても、間をそれほど空けずに出版するつもりではいる。
まあ、そんなに考えなくてもいいのかな。
ちなみに、アイキャッチ画像は、絵師さんにお願いするときに、
私が説明用に描いた下手な絵。ある場面の構図。